生徒さんの声:拾い食いの思わぬ原因は…ストレスかも!
2015.10.02
お散歩中の拾い食いで困っている飼い主さんは多いようです。
このところたまたまなのか、トレーニング中に次々と明らかになったのは、拾い食いの原因はお散歩のストレスでした。そしてどの飼い主さんも、吠えてしまうことだけでなく、拾い食いも心配で、リードを短く持って散歩をしていました。
①R君
子犬の時からずっと見知らぬ犬や人が苦手で吠えてしまい、どうしても克服できないのでご相談いただいたR君。2回目のトレーニング中に突然、地面の土(らしきもの…)を食べ始めました。
すると飼い主さんは、「実は、子犬の時に拾い喰いをしていたんです。治っていたのに、どうしたんだろう?」と飼い主さん。
今回の拾い食いは、明らかに近くに見知らぬ犬がいるためのストレスでした。
それも、初めて会ったときよりも精神的に落ち着いた状態で始めたトレーニング。1度も吠えることはありませんでしたし、飼い主さんもR君の気持ちを読み取ることができるようになっていました。だから多分、緊張していた初回よりもストレスシグナルを出しやすくなったのではないかと推測します。
「そうだったのか…R…お前…」と納得した飼い主さんでした。
②K君
1年ほど幼稚園のしつけ教室に通っていました。教室のお散歩トレーニング中は吠えないでいられても、普段のお散歩ではどうしても吠えることが治らず、ご相談いただきました。
お散歩自体が苦手になってしまったようで、「すぐに帰ろうとして動かなくなってしまう」とのこと。
いつもの散歩コースの公園では、時々、地面を舐めています。その時は、「そうなんです、舐めるんですよね…」と飼い主さんは言っていましたが、あまり過剰に対応していないのは良かったです。
その後、トレーニングをしながらお散歩をする間に、飼い主さんは、次々とK君の行動の「意味」に気づいていきました。
「この公園に入ると地面を舐める」
「この公園自体が苦手になってしまっているようで、別の方向に行けば動かなくならない」などです。
ご相談いただく飼い主さんはみんな、一生懸命です。ただ、犬の様子をみるとこれまで相当我慢してきた様子がうかがえ、プレッシャーを取り除いたとき、やっと「本来の姿」が現れてくるのです。
でも、このような細かいことは、いろいろな場面において自分の犬を一番よく見ている飼い主さんだから気づくことです。トレーニングは、飼い主さんに新たな視点を与え、そのきっかけを作ったに過ぎません。