夏のお散歩① 暑さで倒れたピットブル
2014.07.16
犬は人間と違って、体全体から汗を流すなどして体温の調節ができません。朝夕のお散歩にも気を使ってあげないと熱中症になってしまいます。
ただ、暑さに対する耐久力にも個体差があり、中にはちょっとした暑さでも倒れてしまう犬もいるので、自分の犬の特徴をしっかり把握することも大事です。
数年前、アメリカワシントンDCの動物保護施設で犬のお散歩ボランティアをしていたときのことです。同じ檻の中にいた2匹のピットブルをトイレ休憩をかねて外の運動場に連れ出しました。運動場といっても柵に囲われた家の前の小さな庭のようなもので、建物の裏にあり、ドアを出てせいぜい20歩程度です。
その年は、記録的な猛暑でした。ただ、欧米では基本的に犬に家の外でトイレをするようにしつけますので、1日に何度か外に出さなければなりません。
トイレだけをすませて戻りました。ところが、建物に入ったとたんに白いピットブルが腰が抜けたようにリノリウムの床に倒れ込み、動けなくなってしまいました。幸いシェルターには獣医さんを含むスタッフが常勤しているため、すぐに処置ができましたが、この犬は極度に暑さに弱く、前にも倒れたことがあったそうです。
鼻がピンク色だったり全体的に色素が薄い白いピットブルは、皮膚のトラブルやアレルギーなどの問題があることがあり、この犬も体質的に弱かったのです。
この他にも無理に繁殖された犬種や色の犬、寒さに強い犬でお腹にも毛が生えている犬なども特に注意が必要です。
その他、白い毛と黒い毛を比較すれば黒い毛の方が熱を吸収します。