ウンコの話。犬がウンチを食べるのって普通のこと？
2016.04.02
しばらく新しいブログを書かなかったと思ったら、いきなりまたウンコの話です（笑）
でも、ウンチを食べてしまって悩んでいる飼い主さんて、多いのです。
しばらく前に「獣医さんには、犬がウンコを食べるのは普通のことだと言われたんですけど…」と聞かれました。
う〜ん、そういう説もあるのか…でも何か完全に納得できない。
だって…うちの犬たち、ウンチをしてそれを食べようとしたことなんてありません。そこれまでに、何人かのブリーダーさん（普通の家庭の環境で、ペットとして飼っている犬を繁殖しているブリーダーさんのことです）と、そういうブリーダーさんか入手した犬を飼っている人たちに聞いてみると、自分のウンチを食べて困る、ということはない、とのこと。
でも、上の犬が3カ月くらいの子犬の時、公園でカピカピになった誰かのウンチを口に入れたことが２回ほどありました。
結局、私が納得した説明は「他の犬のウンチを食べるのは普通の行動、自分のウンチを食べるのは何かおかしい」（元祖チキン・ワークショップの主催者で行動分析学博士課程、パービーン・ファーフッディ）ということです。
まずは本当のこと①母犬は、生まれた直後の子犬のオシッコ、ウンコを食べます。子犬がまだ自分で排泄できないので、舐めて排泄を促し、まだ歩けない子犬の排泄物で寝床が汚れないようにするためです。
本当のこと②「ゴミをあさる野良犬や野犬は、他の犬のウンチも食べる」（犬の祖先や行動の研究者たちによる観察）
あり得る説①「ウンチを食べるのは何かの栄養が足りていなくて、それを補給するため」
あり得る説②「他の子のウンチは、美味しそうなにおいがする」
この２つは、あり得ると思います。
質の悪いドッグフード、あるいはその子の体質に合っていないドッグフードを与えていると、フードが十分に消化吸収されず、ウンチとなって出てきてしまいます。その逆に、良いものを食べていると、出てくるカスも質が良い。
またドッグフードの中には、犬の嗜好性を高めるために、人工的に強烈なにおいが添加されていることも多く、それは美味しそうなにおいがするだろうと想像できます。
ある多頭飼いをしている人の話では、１匹が、別の犬がウンチをするのを待っていて、それを食べるけれど、狙うのは特定の子のウンチだけだったそうです。
では、なんでこんなに自分のウンコを食べてしまう犬が多いのか？
それは、不衛生な飼育環境での不健全な育ち方です。
最悪のケース：子犬工場と分類される繁殖業者は、何百匹もの犬をワイヤーのケージで飼っています。母犬はその生涯をその中で過ごしますが、ウンチやオシッコまみれ。子犬は、そのウンチにまみれた乳首からミルクを飲んで育つ。
だから、生まれた時から、暖かいお母さんのぬくもり＋美味しいミルク＋ウンコの味で育っている！
そして時期早期に母犬から引き離され、個別のケージへ。普通だったら、お腹が空いたらお母さんの乳首を吸い、兄弟犬とじゃれあって遊び、自分の巣穴（寝床）から出て 排泄することができるようになっていき、寝床は汚さないことを学んでいく時期です。
でも、個別のケージも自分のウンコとオシッコで汚れている。遊び相手もいなくて、することがない。
2カ月になる前に、ダンボール箱に入れられて子犬市場で売られ、ペットショップの店頭に並ぶ。ここでも寝床とトイレの区別は明確になく、ケージはウンチとオシッコまみれです。
あるペットショップの前を通った時、「あ〜、こういうことか」と納得する光景を目にしました。
ちょうどご飯の時間が終わったところで、若い店員さんがガラス張りのショーケースを回り、空になった食器を回収していました。そのショーケースには2カ月くらいの子犬が３匹入っていて、その中の１匹、レッドのトイプードルが、ずっとトイレのカバーを舐めているのです。
よく見ると、トイレカバーのメッシュのすき間にドッグフードの粒が挟まっていました。どうにかその小さな一粒を取ろうとしていたのです。そしてそのトイレシートは、すでにオシッコで汚れているものでした。私がそこに立ち止まっていたのは数分。でも子犬が「オシッコ」を舐めていたのはその前後を含めて一体何分？
店員さんは、子犬がトイレを舐めていることにも、トイレシートが汚れていることにも無頓着で、そのまま行ってしまいました。それは「高級ショッピング街」にある「高級そうな」ペットショップです。
４カ月の子犬のトイレトレーニングのご相談を受けた飼い主さんに「うちの犬、トイレにオシッコをした後、そこに体を擦りつけるんです。なんでですか？いつもオシッコくさいのかがわかりました」と言われたことがあります。
確かに犬はくさいにおいの上で転げまわります。でも、自分の排泄物の上を転げ回るのは、ペットショップだったという確信が強くなりました。
（個人的な意見です）
