長生きの秘訣|避妊は犬のためか?人間のためか?

2015.02.09

卵巣を取り除いていないメス犬の方が長生きする、という研究結果がある。
最近は、犬が1歳前後になると、当たり前のように去勢・避妊をすすめられる。飼い主も、そういうものだ、と思っていて、獣医にすすめられるがままに犬に手術を受けさせる。

だが、一部には、去勢・避妊すると「問題行動」を生ずる可能性が高まる、という研究もある。

この研究では、13歳でも元気で暮らしているロットワイラーが対象となった。これは人間の100歳にあたる。
ロットワイラーは大型犬で、平均寿命は8〜10歳。アメリカにいるロットワイラーで13歳を超えるのは6,000匹のうち1匹しかいない。
その長寿のロットワイラー15匹のうち、メスが11匹、オス4匹。長寿の人間に女性が多いのと共通している。

そのほか、4歳になる前に卵巣を摘出されたメスに、長寿のロットワイラーはいなかった。

食生活の改善や室内外などが増えて長生きになった犬のガンは増えており、避妊手術は「将来の乳がんなどの発生を防ぐ」というのは一理ある。
そのためには初潮の前に手術するのがベスト、という説があるため、1歳前後で手術をすすめられことが多い。

そのほか、特にアメリカでは、うっかりの繁殖によるペットの人口増加を防ぐ目的もある。

ただこの研究の結果をふまえると、その時期については考えた方がよさそうだ。

参考文献
Can Dogs Teach Us How to Live Long Lives?
BY DR. MARY FULLER | 2012/03/13

 

カテゴリー: 犬の研究最前線 生活の質・健康管理

 

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