ボブ・ベイリーのチキンワークショップ⑤3日か5日か、それが問題だ

2014.03.22

ボブにアメリカでのワークショップの再開を決意させたのは、パービーン・ファーフッディMAです。
ボブのチキンワークショップには、5日間のワークショプが5つありますが、それをすべて終了する人は限られています。そんな中で、パービーンはフルコースを2回取得。そのうちの1回は、「これでボブが教えるワークショプは最後」といわれたスウェーデンの2012年のワークショップも含まれています。ボブはパービーンに向かってこう言ったそうです。「あなたが聡明なのはよくわかる・・・でも正気かどうかは疑うね」パービーンは「なぜ?」「なぜ?」「なぜ?」とボブを追い続け、問い続けたあげくに、ローンを借りて行動分析学の博士号まで初めてしまったエネルギッシュな女性です。
パービーンは、スウェデンのワークショップが最後になることに諦めきれず、ボブを説得し続けました。その結果、2013年9月、3日間のワークショップの開催に至ったのです。
ボブがワークショップを止めようと思った理由のひとつは、体力的な問題です。高齢になってきたボブがひとりで教えるのは体力的に大変になってきたからでした。少しでも負担を減らすために3日間に凝縮することができないか、という実験でもあり、パービーン がどれだけレクチャーを負担できるかのテストでもありました。
2013年9月、カリフォルニア州ロングビーチには全米から、15、6人の参加者が集まりました。参加者の多くは家庭犬のドッグトレーナーでしたが、その他にも全米の服従訓練競技でトップレベルのトレーナーや、趣味でさまざまなドッグスポーツ競技をしている人(“シリアスな趣味のトレーナー(serious hobby trainer)”と呼ばれる)、猫のトレーナーなどもいました。さらに、後に開かれた5日間のワークショップには、学校の先生も参加していました。
パービーンが「ボブから学びたいというトレーナーがたくさん待っている」とボブを説得したとおりで、私のパートナーとなったマーガレットは「ずっとボブのチキンワークショップの評判は聞いていたの。これがラストチャンスかもしれないから、のがすなんて考えられなかった」と言いました。「そうそう、私も同じよ!」
きっと他にももっと同じ気持ちの人がいたでしょう。他のある参加者は「他のチキンワークショップも受けたけど、このワークショップとは比べ物にならなかった」と話していました。
ワークショップの最後に、当然、参加者たちは口々にボブに本格的な再開を懇願しました。私たちにとってはたとえ3日間で多少慌ただしい感じのワークショップでも、すばらしい体験だったからです。

パービーン(左)とボブ(右)

パービーン(左)とボブ(右)

結局、ボブはやはり3日間では無理だという結論に達し、「ベイリー&ファーフッディ」のオペラント条件付けワークショップとして、オリジナルの5日間の形で再開を決めたのでした。
ワークショップが正式に復活した時、3日コースを受けた参加者でも、もう一度レベル1を受けなければなりませんでした。早く次のレベルをやりたいと思ったのでちょっと不満はあったのですが・・・今ではその理由がわかります。2年後の今、両方のビデオを比べてみると、その違いが私にもわかりました。3日間のコースでは、一番重要な「お題」がまともにできていなかったのですから! ⑥マイチキン

 

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