“信頼関係”っていったい何よ?

2014.12.27

犬のしつけでよく聞くのが「犬との信頼関係」。

飼い主さんが愛犬のことで困っているとき、犬を叱る手法のトレーナーでも、褒める手法のトレーナーでも、何かと「犬と信頼関係ができていないからだ」と言います。

でもそれって、問題解決の答えになっていますか?

例えば、犬に「オスワリ」と言ってもすわらない、「マテ」と言っても待てない・・・あるいは「吠えちゃだめ」といっても吠える・・・。

吠える→信頼関係がないから→なぜ信頼関係がないのか?→あなたが信頼できるリーダーになっていないから→なぜ信頼できるリーダーになれていないのか???

 

あなたに“信頼”できる友達がいるとします。なぜその友人を信頼しているのですか?

それは、「こういう時は必ずこうしてくれる」という、あなたの期待(予想)を裏切らないからではありませんか?そして、なぜそのように期待(予想)できるかといえば、これまでの友達との付き合いの中で積み重ねて来た経験(繰り返し)があるからです。さらにその反応は、あなたにとって「良いもの」(良い結果、欲しいもの)のはずです。

犬の問題行動は、信頼関係とは直接関係なく起こりえるものです。問題行動のトレーニングと、基礎トレーニングは別物です。

応用行動分析という手法では、問題を解決するのに、なぜ(信頼関係がない)といった“”説明”は重要ではありません。それよりも、「どのように」が大事なのです。「こういうときは、こうしてね。そうしたらこういう良いことがあるよ」というお約束を教えること、それをいわゆる“信頼関係”をきずくこと、とも言えるかもしれません。

 

この記事のカテゴリー: トレーニング手法 しつけのコツ「犬はどう学ぶのか」

 

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