感情をコントロールできない子供たち・・・と、犬たち
2014.10.17
今日の新聞には「感情をコントロールできない子供たちが増えている」という記事が出ていました。「感情をコントロールできない犬」も増えています。
それは近年、犬が家の中で暮らすようになったこと、犬はつないで飼うという法律が徹底されて昭和初期のように勝手に町を徘徊する「自由」がなくなったから。犬は、自然に他の犬と交わり社会性を養う場所を失ったのです。
子犬の時に見知らぬ犬や見知らぬ人と接触する機会が十分に与えられないと、犬はその後成長してから「犬見知り」「人見知り」になります。その中で、何らかの特別嫌な思いや怖い思いなどをすると、それをきっかけに一種の「パニック症状」を起こすようになってしまうことがあるのです。
他の犬を見たとたんにギャンギャン吠えて、リードがなかったら飛びかかってきそうになる犬。
このような犬はたいがい普段はこれといって問題のない、とてもいい子です。そして繊細な子が多いです。
なのに・・・「しつけが悪い」とか「犬が飼い主の言うことを聞いていない」「落ち着くまでその場から動いてはいけない」などと間違った指導する人がまだいるようです。
この他にも、散歩中に出会う犬にいちいち必要以上に興奮してしまう犬もいます。いくつか理由は考えられますが、その一つは「欲求不満」と社会化不足が挙げられます。
いずれも、必要なのは「しつけ」ではありません。
感情をコントロールできるように教えてあげなければならないんです。
アメリカに住んでいるときに、子供に自分で自分の気持ちを落ち着かせることを教えるある取り組みが紹介されていました。小さな子供が癇癪を起こしたり、大泣きをしているようなとき、親(大人)が落ち着いた声で話しかけます。「こういうときは、どうするんだっけ?はい、深呼吸して・・・」子供はヒクヒク泣きながらも、一生懸命深呼吸し、次第に落ち着きを取り戻していきます。
犬には言葉が通じないのでやり方は違いますが、同じことができます。
もしあなたの犬が他の犬に吠えかかって困っているのなら、上記のようなことを言う人には注意してください。間違ったトレーニングをすると、症状を悪化させるだけです。
正しいトレーニング方法(ビヘイビア・アジャストメント・トレーニング)はこちら