すべての犬がドッグランに向いているわけではない(上)

2014.12.14

ドッグランは、柵で囲まれた広場で安心して犬をリードなしで遊ばせられる便利な施設です。飼い主さん同士で犬同士遊ばせる時も実質ドッグランと同じで、飼い主さんの自己責任において犬を自由に遊ばせます。

このような施設は、いろいろな犬との接し方を学ぶといった、子犬の社会化にうまく使えればそれにこしたことはありません。
でも、すべての犬がドッグランに向いているわけではありません。犬によってはマイナスなこともあったり、トラブルになったりすることもあります。

なぜか。

そもそも、犬にもいろいろな性格があります。

初対面で会ったどんな犬とも、平気で遊ぶ犬・・・
何度か同じ犬と会ううちにうちとけて、遊べるようになる犬・・・
他の犬と一緒にいるのは何てことなくても、犬と遊ぶよりも一人でその辺を探検したりにおいを嗅いでいる方が好きな犬・・・
他の犬が近くで走り回るのが怖いと感じる犬・・・

遊びのスタイルもいろいろです。

追いかけっこが好きな犬・・・
上になったり下になったりして、じゃれ合うのが好きな犬・・・
体当たりや噛みあったりするプロレスごっこが好きな犬・・・

犬の「元気レベル」もいろいろ。
疲れを知らずに遊ぶ犬もいれば・・・
初めちょっとだけ挨拶すればもういい、という犬・・・
すべての犬が他の犬と遊ぶ、とも限りません。広いところでテニスボールを追いかける方が好きな犬もいます。

コミュニケーション能力にも差があります。
それを学べる場所であるということは、犬としてのマナーや社会的コミュニケーションが未熟な犬もいるということです。

その日に相性の良い犬がいれば良いのですが、遊びたくて仕方のない犬が、そうでもない犬にしつこくしてしまったり。子供でも何度「やめて」と言ってもなかなかやめない子っていいますよね。

ドッグランは柵に囲まれた、限られたスペース。残念ながら日本のドッグランはとても「狭い」です。(8年ほどまえにロサンゼルスのドッグランを見に行った時にはビックリしました。一度中に入ってしまえば柵さえ見えなくなるほど広いのですから!)
そういう施設があるようになっただけでも進歩なのですが、ドッグランにしろ犬の幼稚園にしろ、犬の数と大きさによっては、かなりの人口密度になりえます。そうすると、犬同士の十分な距離がとれません。

私たち人間が、他人と会話するときに丁度良いと感じる「距離感」は、人それぞれで、文化によっても違うものです。犬も、それぞれ「このくらいが安心する」という距離感が違います。1匹だけが楽しい思いをし、もう1匹は我慢を強いられる、ということになってはいけません。それを「社会性」を学んでいる途中の犬の好きなようにさせたり、「犬同士のこと」と放任しないで人間が様子を見なければ、良くない行動を奨励してしまうことになります。

他の犬に慣れていない子犬(若い犬)が飼い主さんを頼って来たとき、「かまわないで無視する」というのは必ずしも正しい対応ではありません。一昔前までは、「そういうときに抱っこしたり助けたりすると、怖がっていることを奨励することになる」と言われたのですが、それは間違いです。

怖い状況から逃げられる、という方が大事。ドッグランやパピーパーティにも、何らかの「逃げ場」「身をかわせる場所」が設置されているべきなのです。状況によるので一概には言えませんが、怖がっている状態が放置された方が弊害があります。

パピーパーティも犬の幼稚園もドッグランの一種ですが、こちらは専門のスタッフが犬を見ていて、必要に応じて間に入るなどする(はず)のは安心なところです。でも、犬によっては壁に囲われた室内で逃げ場がなくてストレスをためるより、開放的な外のドッグランの方が向いていることもあるでしょう。

 

犬

トイプー(4カ月)、柴犬(5カ月)、柴犬ミックス(8歳)

 

 

この記事のカテゴリー: 犬の習性と行動 犬の性質としつけ

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