ベイリー、ファーフッディのチキンワークショップ⑨エゴの対決

2014.09.16

ボブ・ベイリーDcSとパービーン・ファーフッディMDのオペラント条件付けワークショップ(通称チキンワークショップ)に行ってきました。
今回はラストレベルの“Teaching”です。
レベル5の大きな特徴はふたつ。

一つ目は、自分に与えられた2羽のニワトリを自分でトレーニングするのではなく、パートナーにトレーニングしてもらうこと。トレーニング中は自分のニワトリに触ったり、クリッカーを慣らすなど直接手を下すことはできず、すべて言葉の指示で相手にどうして欲しいか伝えなければなりません。

家庭犬のトレーナーは、自分の犬を上手にトレーニングできるだけでは仕方なく、いかに飼い主さんに上手にしつけ方を教えられるかが大事。
このレベルは、的確なトレーニングの技術を持っていることにくわえて、いかに相手にそれを正確に伝えられるかが課題なのです。

二つ目は、これまでのように、参加者同士が好きなようにパートナーを選ぶことができないこと。誰とペアになるかはすべてボブとパービーンが決めました。
レベル5を受けるには、1から4までを修了していなければならないので、二人は参加者のスキルも正確もよくわかっています。

このレベルでは、必ずといって、何らかの「衝突」はつきもの。特に自信家同士がペアになると、激しい言い争いになるのは必須だそうです。

「自分は素晴らしいって自信満々のトレーナーが二人いたら、迷わずその二人を組ませるよ」とボブはニヤリ。

今回の私のパートナーはフランス系カナダ人のジョン(Jean)。モントリオールで犬の問題行動や発達障害の子供などのトレーニングを専門にしています。

写真
ワークショップが終わったあと、ジョンは私がパートナーだと知ったとき、「え?なんで?二人とも英語が未熟なのに…」と思ったそうです(笑)

確かに、二人とも英語が第二外国語。「外国人」同士よりもどちらかがアメリカ人だった方がコミュニケーションはスムーズだったかもしれません。私も1年間まったく英語を話していなかったので、初めはなかなかとっさのときに的確な単語が出てきませんでした。

でも、ネイティブ同士でも意思の疎通がスムーズにいかないのがこのレベル5。動きの早いニワトリの「足が動いたとき」といっても、何を「足が動いた」と解釈するかは人それぞれなので、「そうじゃないったら!」ということが起こるのです。 ⑩軍用犬・警察犬のパフォーマンス

 

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