犬はどう学ぶのか③褒めると叱る
2014.01.25
犬のしつけで軽視しがちなのは、学習に際しての「感情」です。
飼い主さんの指示に従うと「良いことがある」場合と、飼い主さんの指示に従わないと「嫌なことが起きる」という場合、飼い主さんが指示を出したときに犬が持つ感情は異なります。
オヤツを使って、おすわりを教えるとします。
「おすわり」→(嬉しい、心臓ドキドキ)→喜んですわる
では、犬が「おすわり」と言ってもすわらなかった場合、どうしますか?
リードを引っ張ったり、お尻を上から押して無理矢理すわらせたらどうでしょうか?これは不快なプレッシャー、嫌なことです。
「おすわり」→(嫌なことが起きる、心臓バクバク)→嫌なことを避けるためにすわる
その結果、犬の「おすわり」の指示に対する感情は「良いこと」と「嫌なこと」という相反する感情が入り交じったものになります。これでは“情緒不安定”のようなものです。
指示に従わなかった場合、ただオヤツがもらえなかったら、犬は「得な方」つまり褒美がもらえるおすわりを選ぶようになります。嫌なことが起きた訳ではないので、「おすわり」の言葉に対する感情に嫌な感情は混じりません。(つづきは 犬はどう学ぶのか④〜過剰な感情1)