すべての犬がドッグランに向いているわけではない(下)

2014.12.15

ドッグランやパピーパーティ、その他、犬同士で遊ばせる時、それぞれの犬がみな楽しくなければなりません。そしてそれを「犬同士のこと」と放任せずに、社会人見習い中の犬には、人間が様子を見なければいけないのです。

私が子犬を飼い始め、まだ犬のことを知らなかったころ、ちょうど1カ月違いで子犬を飼い始めた友人と、友人の家の近所の公園に遊びに行きました。そこにはたくさん犬が集まっていたからです。小さな5カ月のトイプードルは、6カ月の柴犬に「追いかけられて」しまいました。子犬のうちの1カ月の差は大きい上に、サイズもかなり違います。

トイプードルが全速力で走っても、柴犬は余裕です。だんだん悲壮感が出てきました・・・でもたかが子犬でも、人間よりよほど足は早い!私が間に入ろうとしても追いつきません。するとそこに、確かバーニーズ・マウンテンドッグだったと思います。“人生経験”豊富な大型犬が2匹の間を走り抜け、「はい!ちょっとやりすぎ、そこまで!」と止めに入ってくれたのでした。本当に感心したものです。

犬

柴犬6カ月、トイプー5カ月

犬

社会性を学ぶ場所

 

最近の犬の飼い方は、犬が近所をうろつきながら犬同士自由に接触しながら学んでいく、という暮らし方ではなくなってしまいました。

ドッグランに来ていたる犬たちがみな「マナー」の良い犬ではありませんし、社会性があるとも限りません。飼い主さんも必ずし犬のことを正しく理解していると限りません。たいがい自分の犬を基準に考えるものです。しつこい犬の飼い主さんに限って「うちの子は慣れてるから大丈夫よ」と、相手の犬が嫌がっていることに無神経なことが多いです。ある都内のドッグランで犬を放したあと、自分はベンチで読書をしているという飼い主を見たこともあります!

「プロ」が目を光らせているパピーパーティや幼稚園と違って、ドッグランの中に、たとえば子供で言えば「いじめっ子」がいても、飼い主さんがそれをわかっているかは別の話。いじめっ子というと言葉は悪いのですが、例えば、ちょっと気の弱い犬にしつこくしたり、いつまでも追いかけてコーナーに追いつめたり、大きさや力の違う犬同士で遊んでいる間に、片方ばかりが上になって下になっている犬が逃れられなかったり・・・「遊び」と「行き過ぎ」は紙一重です。

アクシデントが起きる可能性もあります。

興奮しすぎた状態が放置されると「遊び」が「けんか」になる・・・小さな子供が遊んでいるうちに、初めは軽く相手の腕をぶちあって笑っていたのが、だんだん力が入るようになってエスカレートし、いつしか本気でぶちあってどちらかが泣く・・・というのに似ています。

狩猟本能のスイッチが入ってしまって、遊び相手が獲物になってしまう(関連記事参照)、

じゃれ合っている2匹が、夢中になって転がっているうちに、別の3匹目にうっかり思い切りぶつかってしまって、3匹目は怖い思いをしてしまう、ということもあります。

パピーパーティなどで、他の犬に慣れていない子犬(若い犬)が飼い主さんを頼って来たとき、「かまわないで無視する」というのは必ずしも正しい対応ではありません。一昔前までは、「そういうときに抱っこしたり助けたりすると、怖がっていることを奨励することになる」と言われたのですが、それは間違いです。

怖い状況から逃げられる、という方が大事。ドッグランやパピーパーティにも、何らかの「逃げ場」「身をかわせる場所」が設置されているべきなのです。状況によるので一概には言えませんが、怖がっている状態が放置された方が弊害があります。

特に、気の弱い、繊細な犬をドッグランに連れていくときは気を配ってあげてください。

 

 

この記事のカテゴリー: 犬の性質としつけ 犬の習性と行動

 
メールで申し込む携帯に電話する

 

関連記事

犬が噛む時②狩猟本能のスイッチオン