「犬のしつけ」と「ドッグトレーニング」って何が違うの?

2014.10.30

「犬のしつけ」と「ドッグトレーニング」と、いったい何が違うのか、あるいは違わないのか?

疑問に思ったことのある方はいませんか?

私は時々困ります。

「しつけではないくてトレーニング」とうたっているネットもあるし、お客様の中には「トレーニングではなくてしつけだ」と思っているらしき方がいたり・・・。

公園でうちの犬が投げたボールを持って帰って来るのを見た少しご年配の方には「調教したの?」と言われることもあります。

 

しかし「しつけ」「訓練」「トレーニング」「調教」は、すべて「dog training」です(笑)

そこで、私なりに人々のイメージはこのような感じではないかとまとめてみました。

 

どんな? 学ぶ内容 人間に例えれば・・・
トイレ、甘噛み、 子犬のしつけ 身体的成長に対応 トイレトレーニング(おむつがとれる)
人慣れ、犬慣れ、社会慣れ 子犬のしつけ 社会にデビュー お散歩デビュー、同じ月齢の子供と共存することを学ぶ
オスワリ、マテなど 子犬の基礎訓練、基礎的なしつけ 社会的なマナー、自制心 保育園・幼稚園。静かにする時と遊ぶ時の区別を学ぶなど、社会に迷惑をかけない
オスワリ、マテなど 成犬以上の基礎訓練、しつけ より確実に身につける 小学校、中学校レベル。より自立、安定していく。
各家庭の個別の問題 トレーニング 固別問題の解消 うちの家庭では、こんな事情が・・・
芸、フリスビー、ドッグダンスなど 目的に応じたトレーニング・訓練 より体系的、反復練習 楽器やスポーツを学ぶ、レベルはそれぞれ
警察犬、盲導犬など 訓練、調教(訓練士) 体系的で詳細 職人の修行、正確で確実な技、スペシャリストになる、ミスは許されない
その他 問題行動・トレーニング 再訓練、再教育 特別学習?家庭教師?
一部の問題行動 リハビリ、療法 トラウマ、不安症、環境変化による情緒不安の改善

 

いかがでしょうか?あなたのイメージと一致しますか?

一般的に「しつけ」「トレーニング」などと呼ばれているのは、社会的な動物(人間でも犬でも)が、社会をわたって行くために成長に応じて身につけていく“スキル”です。

一方、その他にある「問題行動」については、正しく理解している人はまだ少ないです。過剰に吠える、極度の恐がり、噛む、攻撃的、お留守番ができない、などに必要なのは「しつけ」ではありません。再トレーニングで対応できる場合ももちろんありますが、症状によっては基礎訓練より慎重な対応や特別なトレーニングが必要となり、しつけとは違った専門技術が必要となります。

アメリカでは一般的なしつけ・トレーニングをする家庭犬トレーナーと“問題行動”のトレーナーは区別されています。

 

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