本物の「ブリーダー」の見分け方:情緒的に安定した子犬は飼いやすい
2014.11.18
不要になった繁殖用の犬を捨てる「悪徳」繁殖業者でも「ブリーダー」と名乗り、あなたの近所のペットショップに劣悪な環境で生まれた子犬を卸しているかもしれない、という話と、私が「ブリーダー」と呼べるような繁殖者はどんな人なのか、という話を書きました。(参照 誰もが“ブリーダー”?!と名乗る時代”、目が合って買っちゃいました)
では、どうしたら良いブリーダーを見分けることができるでしょうか?
もし私がペットショップで「この子犬が欲しい!」と万が一思ってしまったとしたら、まずこれを確認するでしょう・・・「生後何日で親元を離れてペットショップに連れてこられたのか」
もし56日より前だったら・・・注意信号点滅です。
犬の福祉を考えるイギリスなどの先進国では、生後56日より前に親元や兄弟たちから離して販売してはいけない、と法律で定められています。なぜならば、それ以前に親元・兄弟から離されると、子犬の情緒面での成長に弊害がおきる可能性が高まるからです。成長してからの情緒的に不安定になる(分離不安、不安症、犬・人見知りなど)の原因となりえます。(1960年代のアメリカの研究で明らかになっていることです。参照 誰もが“ブリーダー”?!と名乗る時代”)
ところが日本の現在の法律では、いまだに生後45日から展示・販売が許可されています。
2013年(平成25年)に改正されたと「豪語」されている動物愛護法は、現在の45日を56日にしようとしたらしいのですが、業界の反発で後退させられたのです。なので、2020年(平成28 年)までは現状のまま生後45日になった子犬は販売が猶予されて、「段階的に」引き上げられることになっています。
たかが10日程度の違いじゃない?って思いますか?
もしあなたに子供がいるならば、生後数カ月の赤ちゃんが10日で、どれだけ成長するか考えてみてください。犬は人間より寿命が短い分、赤ちゃんより成長のスピードはもっと早いです。
たとえ子供がいない方でも、想像はできると思います。ちゃんとした知識と良識があって、自分の大好きな犬種を繁殖しているブリーダーだったら、子犬のために良くないことがわかっていて時期尚早に子犬を手放すことは考えられません。
でももうすでに子犬を買ってしまっていたら・・・予防接種が終わるまで家に閉じ込めておかないで、どんどん抱っこしてでも外に連れ出すなど、より社会化に手間ひまをかけてください。
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