ドラマチックにご用心!技術のあるトレーナーの訓練は“絵”にならない・・・
2014.11.16
あなたは「ドッグトレーナー」と聞いたとき、どんな情景を思い浮かべますか?
見知らぬ犬に向かって激しく吠えまくっている犬を、リードで引っぱり、力でねじ伏せるようにして静かにさせているシーン?(某ケーブルチャンネルの人気番組でよく見られるエピソード)
それとも犬が飼い主(またはトレーナー)の指示に従ったといって、「いい子〜っ♪よくできたね〜っ!!!」と言いながら、大げさに犬の頭などをグチャグチャに撫でて褒めている様子?(某人気民放でこういうやり方が紹介されることもある・・・)
直立し、威圧するような大声で「コイ!」と呼んだら犬がすっ飛んで戻ってくる?(訓練競技会でよく見る。“主従関係”をわからせるために威厳を出しているつもりなのかも?)
どれもドラマチックで、「うわ〜すごい!」と“印象”に残るでしょう。テレビや映像としての見栄えは抜群です。
そういうスタイルを売りにするのは別として・・・本当に効率的なトレーニング方法は、“絵にならない”んです。
吠えてしまう犬を、吠えさせないギリギリの状態を見極めてトレーニングする。
普通の声で話しかける、あるいは声もかけない。
犬を威圧するようなことをせずに、かまわないでほっておく。
・・・そのような「何もしていないのに、何で?」くらいのやり方をした方が、犬はよほど早く学習します。
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